電験って結局転職に役立つものなの?
本人次第やな
電験を取ると転職は可能
電験三種での転職経験
私は電験三種のおかげで転職に成功しました。
転職前は30人ほどの町工場で、生産技術・設備保全をしていましたが、10億円もの設備導入の際に深夜まで働き続けるような苦しい仕事を続けたあげく、現場に飛ばされて退職に追い込まれることになりました。
毎月長時間残業をしていた頃は手取り27万円ほどありましたが、会社を辞める前は手取り15万円ほどだったと思います。
年収で言えば230万円くらいだったかな?もちろんボーナスなんてものはありません。退職金も数万円でした。8年働いてこれでは・・・なぁ。
自分一人で食べていくのが精一杯で、とても嫁さん子供を養える給料じゃない。
しかも毎日10kgもの鉄の塊を手で運び、1300度を超える灼熱の工業炉の前でその鉄の塊を500個も箱詰めするような過酷な勤務。工場の中は50℃を超え、工場用扇風機で風を当てても熱風が吹き付けてくるような状態。もちろん全身汗まみれです。
200kgを超えるような鉄の塊をバールで動かし、粉じんでせきこみながらフォークリフト乗り回し、鉄塊がのったパレットを運ぶ・・・。
自分が奴隷であることを、私は20代の頃に嫌というほど味わされたわけです。
そのときにバーナーで火傷をした傷が、未だに手首にあります。20年以上経過したのに、火傷の傷は治らないんですね・・・。
ただこれは、自分が学生時代に勉学を怠った事に起因することを、その時痛烈に感じていました。本当に惨めで、泣く日もありましたよ。
勉強しなかった自分が悪い
このとき自分は「学生時代に勉学を怠ったから、こんな会社で働かざるを得なかったのだ」ということを、身を持って経験しました。自分はここで凄まじい後悔をし、この失敗をもとに電験三種の勉強を始めたのです。
この屈辱を胸に秘めながら、私は暇を見つけては現場の設備の裏で電験三種の参考書を開き、勉強をし、合格したわけです。
転職サイトへの登録
電験と転職
その後、私は転職サイトにプロフィールを載せます。
元設備保全・生産技術の経験と、電験三種という強力な資格を所有していたため、すぐにスカウトメールが何通も届きました。
転職にはそれほど苦労しなかったですね。年齢が20代という若さももちろん武器になりました。工場で生産技術・設備保全の仕事をしていたというのも、転職が容易な理由だったと思います。
20代ならビッグチャンス
電験三種の資格を生かしての転職だと、未経験だと少し厳しいですが20代ならチャンスはあります。未経験でも工場の電気設備担当者には余裕で転職可能ですね。電気設備の保守経験を若いうちに積み、仕事をしながら第二種電気主任・エネルギー管理士の資格取得のための勉強を続けるのがいいです。
30代でもチャンスは有る
30代だと完全に電気業界未経験というのは厳しいかもしれません。なので、20代までに電気や機械系の経験を積んでおく必要はあります。ただ、第二種電気主任技術者の資格を取得すれば年齢関係なく転職できるイメージですね。
電験二種を取得すれば一生引く手あまた
電験二種を取得すれば30代~40代なら引く手あまたですよ。現在は私は外資系にいますが、想像以上のお給料を頂いています。相場の二倍以上の給料ですね。
家賃も会社支給、車も会社支給、びっくりするほどお金が溜まっていきます。信じられない状態です。もともと中卒も怪しいレベルの頭しかなかったのに、ですよ?私の会社では60歳以上の定年を迎えたおじいさん方がたくさん働かれています。体が動く限り働いてもらえばいい、55歳給料カットなども無し。日本の企業では考えられない高待遇じゃないですか?
今は本当に勉強してきてよかったと心から思っています。
電験を生かしての転職経験
電験三種で転職した電気作業員時代
三種を生かしての転職後の年収はおおよそ450万円。
昔と比べると200万円以上上がっていますね。
仕事も楽になって、特高変電所ではぼけーっと監視盤眺めていたり、電気主任技術者のじいさんと世間話をしたり。
仲間達とゲームの話をしたり、たまに現場の蛍光灯替えに行ったり。
昔の過酷な勤務と比べれば、天国と地獄、月とすっぽん。
本当に気楽になりました。
特高変電所勤務ではあまりにも暇すぎるので、電験二種の勉強を続けていました。
今の電気主任技術者が高齢なので、電験二種が受かったら主任技術者になれるかもしれない。
なんて思ってました(実現しませんでしたが)
そんなこんなで、「この世にこんな楽な仕事があったのか」と思うほど楽な境遇になりました。
今思うことは、もっと早く電験三種を取得して、20代のうちに転職して主任技術者をやっておけばよかった、ということですね。
私は電気に関しては今の会社に入社して3年ほどの経験しかありません。
設備保全・生産技術で主任をしていたころも、電気に関してはさっぱりでしたし・・・。
なので早めに転職をして、さっさと電気の技術者になっておけばよかった、と今更ながら後悔しています。
みなさんも、はやく電験三種取った方がいいですよ。
特に今置かれている環境が過酷で苦しいものならば、なおさらです。
世の中には、信じられないほど恵まれた仕事ってのがあるんです。
私はそのことを、今回の転職で体験しました。
電験二種での主任技術者時代
さて、2021年時点で私は第二種電気主任技術者として専任されています。詳細は書きませんが外資系の企業です。年収に関しては相場よりも遥かに高い年収をいただき、仕事も非常に楽で「これほど恵まれていていいのか」と思うほどです。
電験二種という希少な資格に加え、上の記事を書いた頃に積んだ特高変電所での実務経験と、前職での電気主任技術者としての専任経験があり、当時30台という年齢の若さも相まって、ハイレベルな外資系企業に声をかけていただいたのは私の人生にとって最大級の幸運でした。
たとえ私のように学歴がなくても、努力次第で取得可能な第二種電気主任技術者という資格は、敗北人生をひっくり返せる程のインパクトのある資格です。また、私のように元々早期リタイヤを視野に入れた人生設計をしてきた人間にとっては、「定年後も再就職可能」というこの資格の強みはとても心強いですね。
今の会社から「いらないよっ」と言われた後は適当に日本中の島々めぐり・世界観光・世界一周をし、適当な時に再就職でもしようかなと考えていますが、今の所私は今の会社を離れるつもりはありません(条件が良すぎます・・・年収はもちろん好条件、住む場所もただ、通勤車もただ。搾取することばかり考えている今の日本の企業ってなんなんだろう、と思えてきます)
まとめ
電験三種にせよ電験二種にせよ、その資格の需要は年々高まるばかりです。人類の反映の基礎の部分に電気がある以上、電気関係の仕事は食いっぱぐれがないんですね。
ただ、これらの資格を取得しても転職しなきゃなんの意味もないです。「今の仕事は設備保守だけど、居心地いいから続けるかぁ」といった気持ちならば、その会社にずっといればいいんじゃないですか。
けれどももし、その会社から「お前いらないわ」とポイ捨てされたときの事を考えたことがあります?厳しいようですけど世間で通用する資格・技術なりを持ってないと、こういう厳しい時代なんで簡単に首を切られますし、首を切られた後に人生詰みますよ。もうそういう時代になってるのは、あなたもわかってるはずです。
コロナで経営が厳しくなり、事業をたたむ会社もたくさん出てきています。自動車産業のEV化が進めば、今までトランスミッションやエンジンで食ってきた工場なんて消えていくのは明らかでしょう。今は時代の激変期なんです。変化に対応できない人は生き残れないのは、歴史を見れば明らかでしょう。
今の仕事がどういう仕事かはわかりませんが、毎日10時間以上会社に拘束され続ければ会社のことが全てになります。そうなると勉強してどこでも通用する資格を取得するとか、株や副業などのサイドビジネスで収入を増やすとか、愛する家族とともに過ごす時間とか、人生においていろいろなチャンス・幸福を失ってしまうんです。
あなたがまだ平穏な人生であるなら、危機的な状況に陥ったことを想定して努力してください。不幸のどん底に落ちてからの努力は、文字通り命を削ることになります。
どん底に落ちたら、他人を貶めてまで自分が生き残るための手段を取らなくてはならなくなる。手段を選んでいる余裕がなくなります。貧乏になり、人生が追い詰められるってことはそういうことです。
時間こそが人生です。私はかつて、毎日十数時間も奴隷として仕事をし、会社に拘束され続けてきたので、痛いほどそれがわかります。
そんな人生を変えましょうよ。電験を取得し転職すれば、希望は見えてきます。
注意点
私が色々と調べた電験の転職での注意することをまとめておきますので、参考に。もちろん、企業や立場境遇によって様々な特色がありますから、ここに書いたことが全てではないことはご理解ください。
・第三種電気主任技術者を取得すれば、20代ならば未経験でも電気業界に入れるようです。
・30代以降ならば電気や機械の経験は必要。工業系の学校卒業者は優遇される。
・第三種電気主任の資格に加えて他の資格(危険物・ボイラー・冷凍機械・エネルギー管理士)があるとシナジー効果がある。
・工場系で電気主任技術者になるならエネルギー管理士・公害防止管理者等も強い
・第二種電気主任の資格は強力。70歳でも再就職できる。30代で取得していると無敵。
・電験二種試験合格者は一目置かれる。
・経験上、工場系の電気主任はあまり待遇が良くない上に責任が重い。24時間勤務系の工場は避ける。
・病院の電気主任は上の項目と同じような環境なので厳しい。
・大規模工場だと雑務が多くなり仕事が非常に面倒。電気の他、水・エア・下水・浄水の管理や設計・施工管理・作図・稟議書作成・仕様書作成、他部署との調整・経理との話し合いなど面倒事が多くなる。
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